「センスがある人と、ない人の違いって何だろう?」
野球を続けてきた人なら、一度はそんな問いを自分に投げかけたことがあるのではないでしょうか。
なぜ私は「バッティング理論」を疑い続けてきたのか・・・
はじめまして。このブログに辿り着いてくださり、ありがとうございます。
私は、元高校球児で理学療法士でもありながら、かれこれ20年以上も草野球を続けています。
そしてもう一つの顔として、長年にわたり「バッティング理論」について、自分の身体を使って検証し続けてきました。
このブログは、流行りのバッティング理論を鵜呑みにするのではなく、
- 実際に試して
- 失敗して
- 考え直して
その繰り返しと、身体の構造・運動学・感覚をもとに「本当に再現性のある打撃論とは何か」を探求した記録です。
なぜ、こんなブログを書こうと思ったのか
理由はシンプルです。「みんな言っていることはもっともらしいのに、その通りにやってみても上達しない」そんな打撃理論が、あまりにも多いからです。
YouTubeやSNSでは、「この動きをすれば飛距離が伸びる」「好打者はこれができている」「メジャーではやりの最新理論」といった言葉が溢れています。
しかし、それらの理論や考えが本当に機能するのかを検証できた情報は、驚くほど少ないと感じてきました。
「センス」について考えるようになった原点
私が「バッティングセンス」という言葉を本気で考えるようになった理由があります。
高校時代、私は公立高校ながらクリーンナップを任されていました。打率は3割以上、長打も時々出る。ただし、ホームランはほとんど出ない、いわゆる平凡な選手でした。
その後、草野球を続けていく中で、若い頃は市町村リーグの代表に選ばれる機会もあり、一定の評価は得てきたと思います。
それでも高校時代からずっと、消えなかった感覚がありました。「あ、この人は一目で“センスのあるバッター”だな」そう感じてしまう選手が、確実に一部存在するという事実です。
成績だけでは説明できない。 フォームが派手なわけでもない。 それなのに、立ち姿・スイングの軌道・打球の質から、明らかに“平凡との違い”を感じる。
そして、自分や、自分のような一般的な選手たちとの決定的な違いは何なのか?という疑問が、常に頭の中にありました。
- 「これをすれば、ああいう“センスのある選手”のように見えるのではないか」
- 「同じような結果を出せるようになるのではないか」
そう考えて、あらゆるバッティング理論を学び、フォームを変え、意識を変えという試行錯誤を、10年以上にわたって続けてきました。
その過程で、うまくいったこともあれば、遠回りだったこと、むしろ悪化したことも数多くあります。
このブログは、その中で見えてきた「真のバッティング理論」 そして「バッティングセンス」 とは何かを、感覚論だけで終わらせず、言語化していく試みでもあります。
「理論迷子」になった10年間
社会人になり、草野球を続ける中で、私は少しでも上手くなるために、巷で「効果がある」とされているバッティング理論を、片っ端から学び、試すようになりました。
具体的には、
- 宮川理論
- ミノルマンスイング
- 令和スイング
- N’Sメソッド
- アラボーイベースボール
- ツイスト理論
- インサイドアウト
- フライボール革命
- Xファクター
- ヘッドを返さない打ち方
- 縦振り
- ハンズファースト
- 4スタンス理論
- MLBやNPBの強打者のスイング動画分析
などです。
それぞれに、理屈として納得できる点、実際に良い感触が得られた部分も、確かにありました。
しかし同時に、
- 「ある場面では良いが、長く続かない」
- 「別の理論を入れると、前に良かった感覚が消える」
という現象も繰り返し起こりました。
結果として私は、理論を変えてはフォームを変え、フォームを変えては結果が崩れという、いわゆる「理論迷子」の状態に陥っていきました。
その過程では、打率が4割を超えるほど結果が出た時期もあれば逆に2割前後まで落ち込んだ時期もあります。
正直に言えば、 調子が良い時ほど「今は触らない方がいいのではないか」という抵抗感も強くありました。それでも、あえて改造を続け、試行錯誤を重ねてきました。
今振り返ると、 結果が良い時も悪い時も含めて、 そのすべてが自分のバッティングを構造的に理解するための、必要な経験だったと感じています。
そして何より、 バッティングがこれだけ奥深く、 ひとつの「これが正解」という唯一の答えは存在しないからこそ、楽しいものなのだと改めて気が付きました。
補足しておくと、 この探求は決して「過去形」ではありません。今この瞬間も、新しい視点を試しこれまでの考えを疑い修正を重ねながら試行錯誤を続けている最中です。
これまでは、自分自身もその多くの理論が「誰にとっての正解なのか」を整理しないまま、 自分に当てはめようとしていたことが、多くの失敗の原因だったと感じています。
バッティング理論における正解はあるのか?
バッティングには「これをやれば、誰でも必ず打てる」という万人共通の正解は存在しないと、私は考えています。
もし本当にそんな答えがあるのなら、 これだけ野球人口が多く、映像解析やAI、バイオメカニクスなど科学の力も発展している中で、 すでに誰かが見つけているはずだからです。
それにもかかわらず、これだけをすればこうなれるこのフォームが最終形と断言できる理論は、正直なところ存在していません。
一方で、このポイントを外すとパフォーマンスが大きく落ちるような「万人共通の外してはいけないポイント」が一部存在するのも事実です。
ただし、それ以外の多くは、「こういう身体条件・こういう課題を持つ人にとっては有効」という、限定的な正解であることがほとんどです。
分かりやすい例を挙げると、「極端なアッパースイング癖がある人にとっては、ダウンスイングの意識が正解」となり、反対に「叩きつけるようなダウンスイングの人にとっては、アッパースイングの意識が正解」となるように、真逆の指導がそれぞれの正解になり得ます。
だからこそ本来は、
- 今の自分はどんな状態なのか?
- 何が足りていて何が足りていないのか?
- どの理論や練習が今の自分に適しているのか?
を分析した上で、選び取る必要があります。
それは選手自身の役割であり、 同時に指導者の最も重要な仕事でもあるはずです。
しかし現実には、
- お気に入りの理論やフォーム
- 自分の成功体験
の押し付けといった、一辺倒な指導も少なくありません。
別の言い方をすると、それだけバッティングという技術は、奥深くて確立されていないものだという証拠でもあります。
このブログが目指すもの
このブログでは、
- 特定の理論に肩入れすることなく
- 流行や権威に左右されず
- 実際に試した結果をもとに
みなさんが「間違った理論」や「自分に合わない理論」に惑わされないため、手助けになればと願っています。
自分に合ったバッティング理論や考え方に、少しでも早く巡り合い、これまで
- 自分の打撃に自身が持てなかった
- 自分は平凡だと感じている
- センスがあると言われたことがない
といった、野球少年、高校球児、草野球プレーヤーが 「君はセンスがあるね」 と言われる。
そんな日が一日でも早く来るよう、その道しるべになれることを願っています。
おすすめ記事
▶ 第2話|理論迷子としての歩み

※【バッティング理論】全話一覧はこちら↓

──────────────────────
※本記事の内容は、筆者自身の経験と考察に基づく個人的な見解です。すべての選手・指導環境に当てはまるものではありませんので、参考の一つとしてお読みください。
※本記事の無断転載・無断転用はご遠慮ください。引用・紹介の際は出典および該当記事へのリンクを明記してください。

コメント